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2014年11月アーカイブ

かつての2倍長生きするペット 行き場なくし悲劇が次々発生

  •  老いた飼い主の死や健康問題によって、行き場がなくなってしまうペットが増えている。関東地方のある自治体が運営する動物愛護センター職員は深刻な表情でこう打ち明ける。

    「近年の動物愛護の意識の高まりもあり、犬や猫の殺処分の総件数は年々減っています。しかし飼い主が先に亡くなったり、老人ホームに入って面倒を見られなくなったりしてこちらに送られてくるペットは後を絶ちません。

     つい先日も、進行がんを患う80歳の女性が飼い犬を連れてやってきました。彼女は“15年一緒に暮らしてきたワンちゃんだけど、離れて住む子供たちは引き取ってくれない。この子を遺して死ぬわけにはいかない。せめて楽に死なせてあげてください”と涙ながらに訴えてきました。

     本来であれば“もっと新しい飼い主を探す努力をしてください”と断わるべきところですが、その女性の事情を踏まえて引き受けました。犬はすべてを理解しているかのように、ずっと悲しげな表情を浮かべていましたね」

     この犬はそれからまもなくして殺処分となった。このように、「飼い主に先立たれたペット」の処遇が社会問題になっている。

     内閣府の調査によれば、60?69歳の36.4%、70歳以上の24.1%が犬や猫など何らかのペットを飼っているという。一方、65歳以上の単身高齢者の割合は増え続けている。高齢者人口に占める1人暮らしの割合は1980年には10.7%だったが、2010年には24.2%になった。

     1人暮らしの老人たちにとって、ペットがかけがえのない「家族」である実態がうかがえる。

     しかし必ずしも看取る側が人間であるとは限らない。今やペットとして飼われる犬の平均寿命は14歳2か月まで延びている。猫も13歳8か月となっている(いずれも2013年調査)。生活環境やペットフードの進化などにより、かつての2倍近く長生きするようになったのだ。

     だからこそ、冒頭で紹介したような悲劇が次々と起こっている。四国地方の地方紙記者は、こんな事件に出会った。

    「田舎のアパートで1人暮らしをしていた85歳女性の孤独死を取材しました。郵便受けからあふれる郵便物や、漂ってくる異臭に隣人が気づいて発見されたのですが、部屋の中では腐敗しかけた女性の遺体の傍にガリガリにやせ細ったペットの犬が横たわっていた。犬はなんとか一命を取り留めましたが、もし数日発見が遅れていたら手遅れだったそうです。飼い主の死後も、ずっと寄り添っていたんでしょう」
     

悔しくて

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殖させてポイッ 人気犬種の遺棄、春から夏にかけ横行…保護担当者怒り「許せない」

 栃木、群馬両県の山中などで今年春から夏にかけ、生きた小型犬計約30匹が放置され、相次いで保護されていたことが10日、自治体などへの取材で分かった。病気を持った犬や衰弱したものもいたという。栃木県内では10月末以降、河川敷や山中で、小型犬計約70匹の死骸が見つかる事件も起きており、「業者による、不用な犬の遺棄が横行しているのではないか」と関係者は指摘している。

 栃木県動物愛護指導センターや日本動物福祉協会栃木支部によると、7月20日に同県日光市、22日に那須塩原市、29日に足利市で、生きた小型犬が6匹ずつ計18匹放置されて、発見された。

 同センターによると、多くがチワワやミニチュアダックスフント、ヨークシャーテリアなどペットとして人気の犬種。一部は皮膚病にかかったり衰弱しており、首輪がついている犬もいたという。「これだけの数がまとめて見つかることは通常ない」と担当者。同協会栃木支部長の女性も「繁殖用に飼われていた犬と思われる。ヘルニアにかかっているのもいて、業者が捨てた可能性が高い」と分析した。

 また、群馬県高崎市動物愛護センターによると、市内の森でも4月と8月に、チワワやシーズー、パグなどの小型犬計11匹がまとめて捨てられているのが見つかった。同センターによると、2回とも同じ場所に捨てられていたという。

 この11匹は、いずれもメスで、出産を経験した特徴として、乳首が腫れ上がったり歯がボロボロになっているものがほとんどだった。センターの担当者は「子どもを産ませようと、かなり酷使されたのでは」と話した。一部にはノミやダニだらけの犬もおり、衛生管理が悪い環境で飼育されていると指摘した。

 両県で保護された約30匹のうち、大半はもらい手が見つかっているというが、担当者は怒り心頭。「痛ましいし許せない。センターとしても、飼育環境に問題はないか業者の点検をしないといけない」と語気を強めた。

 栃木県内では、10月末から犬の死骸も約70匹が見つかっており、業者による“不用犬”の遺棄、放置が続いている、と指摘する関係者もいる。死骸は、10月31日と11月1日に宇都宮市の鬼怒川河川敷で計44匹、5日には栃木県那珂川町の山中で27匹が見つかった。県警は廃棄物処理法違反などの容疑で捜査している。那珂川町では、生きた5匹も保護されている。

<犬遺棄>佐賀県でマルチーズ30匹保護

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  •  佐賀県内で10月19日?11月5日の2週間余りの間、生きたまま放置された小型犬のマルチーズ計18匹が保護されたことが県への取材で分かった。これとは別に、個人に保護されたマルチーズもいることを民間団体が把握しており、県と合わせて保護されたのは計約30匹に上る。うち2匹は死骸で見つかった。県は「短期間に同一犬種がこれほど大量に県内で保護されたのは初めて。県外から持ち込まれた可能性もある」としている。


     県によると、佐賀や小城市など県内8市町で相次いで発見され、保健所や警察に届けられた。いずれも首輪はなく、健康状態が悪かった。

     また、動物愛護団体「ハッピーボイス」(佐賀市)によると、10月中旬?11月初旬、県内で個人に保護されたマルチーズもおり、遺棄の疑いがあるのは県の保護分と合わせ計約30匹。うち2匹は佐賀県神埼市内で死骸で見つかったという。

     県が保護した18匹のうち13匹のマルチーズは新たな飼い主に引き取られた。残りの飼い主を募集している。

     佐賀県生活衛生課は「保護した犬はできる限り殺処分しない」としたうえで「遺棄は犯罪行為であり、警察や近県と連携して対策を強化したい」と話している。

     栃木、群馬両県でも大量の小型犬が保護されたり、死骸で見つかったりしている。背景には昨年9月施行の改正動物愛護管理法で、自治体が業者からの引き取り依頼を拒否できるようになったことが指摘されている。【生野貴紀】

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