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2012年12月アーカイブ

 

 
 
 

オーストリアの共同研究チームが5日発表した試験的研究の結果で、犬には肺がん患者を嗅ぎ当てる高い能力があることが示された。肺がんの早期発見につながる可能性がある。
 研究チームの1人で、オーストリア北部クレムス(Krems)の病院の呼吸器科部長、ペーター・エールハルト(Peter Errhalt)氏は、「犬は何の問題もなく、腫瘍のある患者を識別する」と話した。エールハルト氏によると、犬は120の呼気検体の中から70%の確率でがん患者の呼気を嗅ぎ当てたという。
 この結果は、がん患者のそばにいた犬が奇妙な行動を取ったという事例や、2011年にドイツの研究チームが実施したものなど同様の小規模な先行研究の結果とも合致する。
 今回の研究チームの一員であるウィーン(Vienna)のオットー・ワーグナー病院(Otto Wagner Hospital)のミヒャエル・ミュラー(Michael Mueller)氏は、最終な目標は病院に犬を配置することではなく、犬が検知している臭いを突き止めることだと説明した。
 ミュラー氏は、この臭いが分かれば将来的に「電子鼻」ともいうべき機器の開発が可能になり、肺がんの早期発見、ひいては患者の生存率の劇的な向上につながる可能性があると話した。【翻訳編集】 AFPBB News

 

 犬にも心がある。だから人間のように心を病むこともある。しかもこの数年、精神疾患にかかる犬が増加傾向にある。犬の心に何が起きているのか―――。

 生後2カ月でペットショップから買われてきたオスの柴犬。飼い主宅に迎えられて数カ月がたったころから、自分のしっぽを追うようになった。

 最初は遊んでいるような様子で気にならなかったが、次第にほえ声も加わった。さらにはしっぽを追って激しく回り始め、ついにしっぽをかじって傷つけるように…。東京大学附属動物医療センター(東京都文京区)に連れてこられたのは、かじった末にしっぽが半分になってしまったからだった。

 この柴犬に獣医師が処方したのは、抗うつ薬の一種「アナフラニール(クロミプラミン塩酸塩錠)」。さらに、犬とのかかわり方や、ケージの置き場所を変えるなどして落ち着いた環境を作ってあげるよう指導した。すると、初診から2カ月後には、しっぽを追う行動はほとんど見られなくなったという。

 獣医師の診断は「常同障害」。人間でいう強迫性障害の一種だ。

 犬の精神疾患が目立ち始めている。診療ができるのは東大や酪農学園大学、日本獣医生命科学大学などの付属病院のほか一部の動物病院に限られているが、精神疾患を抱えてやってくる犬の数が、ここ数年で確実に増えているのだ。

 東大大学院獣医動物行動学研究室の武内ゆかり准教授はこう話す。

「英米仏などでは一般的だった犬や猫の精神疾患治療が日本で始まったのは、この20年くらいのことです。近年になって来院数が増加しているのは、屋内で飼われるケースが増えて人との距離が近くなり、常同障害や分離不安などの精神疾患にかかりやすい環境になっていることや、インターネットの普及などによって飼い主が問題を認知しやすくなったことが要因だと考えています」

 人間の精神科医、和田秀樹氏はこう指摘する。

「犬は大脳皮質のコントロールが人間より弱いぶんだけ、神経の伝達物質に気分が左右されやすいかもしれません。だから犬のほうが精神的な病になりやすく、また一方で薬も効きやすい。つまり、犬は人間よりも鬱病にかかりやすい可能性があります。飼い主が死んで鬱病のような症状になるのも、犬のほうが人間よりもセンシティブな証拠と言えそうです」
 

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