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アニマルセラピー

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アニマルセラピー:見直される 施設訪問で効果実感 栃木

毎日新聞 2014年02月27日 14時55分(最終更新 02月27日 15時37分)

犬がいることで、スタッフとの会話も弾む=宇都宮市で2014年2月12日、中津成美撮影
犬がいることで、スタッフとの会話も弾む=宇都宮市で2014年2月12日、中津成美撮影

 高齢者が動物と触れ合うことで、生き生きとした生活を送れるようになることに着目した活動が広がっている。宇都宮市では、獣医師らのボランティアグループが犬や猫を連れて老人ホームへの訪問を続けているほか、高齢者が自宅でペットとして飼えなくなった場合のサポート態勢も全国に輪が広がりつつある。【中津成美】

 「まあ、可愛い」「今日は猫もいるのね」。今月12日、ボランティアスタッフがゴールデンレトリバーなど犬4匹と猫1匹を連れて特別養護老人ホーム「とちの木荘」(宇都宮市徳次郎町)を訪れると、集まった約30人の高齢者は順番になでたり抱っこをしたりして、笑顔が広がった。

 訪問したのは、後藤愛犬病院(同市中戸祭1)の矢部真人院長が代表を務める「レインボークラブ」。1993年から定期的に同市内の特別養護老人ホームへの訪問を続けているボランティアグループだ。矢部院長が、気難しい初老の男性が犬を飼うことで「生活が楽しくなってきた」と生き生きと話すようになったの見たのが、活動のきっかけという。

 アニマルセラピーという言葉はまだ珍しく、当初はなかなか受け入れてもらえなかったが、今では月に3回、計3カ所を訪問するようになった。「レインボークラブ」の名称は、いつも午後2時に訪問していたことから「2時」を「虹」とかけて名付けた。

 ホームの職員によると「動物たちの訪問は利用者の月に1度の楽しみになっている」。動物と触れ合うことで、手が不自由な人が、触りたいという気持ちから自然と手を伸ばせるようになったり、表情が出にくい人が笑顔を見せるようになったりするという。認知症のため気持ちが落ち着かずにうろうろしていた人が、落ちつくようになった例もある。

 こうした効果を目の当たりにしてきた矢部院長は、高齢者にペットを飼うことを勧めているが、飼育には家族の協力も必要なため、不安も付きまとう。

 これに応えているのが、2009年に東京都で設立されたNPO法人「高齢者のペット飼育支援獣医師ネットワーク(VESENA)」だ。会員病院の獣医師らが、高齢の飼い主の自宅を訪問して飼育の手伝いをし、もし動物を手放すことになっても新しい飼い主を一緒に探す。活動は全国規模になりつつある。

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